はじまりの美術館は、2014年6月 築130年の酒蔵「十八間蔵」を改修して誕生した小さな美術館です。運営母体である安積愛育園は、設立から約50年にわたり主に知的に障がいを持つ方の支援事業を担ってきました。活動の中で私たちは、「障がい」ということに限らず、人としてこの地域で暮らし、働き、スポーツやアートを楽しみ、才能や能力を発揮すること、これらは大切な自己表現であり、自己実現につながっていくという実感が深まりました。
この経験から、私たちは「人の表現が持つ力」や「人のつながりから生まれる豊かさ」を大切に考え、「誰もが集える場所」としてはじまりの美術館を開設しました。福祉とアートが同居するこの場所が寛容で創造的な社会が開かれていくきっかけになることを目標とします。またこの美術館は、建築は無有建築工房、コミュニティデザインではstudio-Lと恊働し、日本財団の「New day 基金」事業の一環として整備しています。