コンセプト

はじまりの美術館とは

はじまりの美術館外観
はじまりの美術館は、2014年6月 築130年の酒蔵「十八間蔵」を改修して誕生した小さな美術館です。運営母体である安積愛育園は、設立から約50年にわたり主に知的に障がいを持つ方の支援事業を担ってきました。活動の中で私たちは、「障がい」ということに限らず、人としてこの地域で暮らし、働き、スポーツやアートを楽しみ、才能や能力を発揮すること、これらは大切な自己表現であり、自己実現につながっていくという実感が深まりました。
この経験から、私たちは「人の表現が持つ力」や「人のつながりから生まれる豊かさ」を大切に考え、「誰もが集える場所」としてはじまりの美術館を開設しました。福祉とアートが同居するこの場所が寛容で創造的な社会が開かれていくきっかけになることを目標とします。またこの美術館は、建築は無有建築工房、コミュニティデザインではstudio-Lと恊働し、日本財団の「New day 基金」事業の一環として整備しています。

十八間蔵(じゅうはちけんぐら)

はじまりの美術館 修復の様子
十八間(約33m)の長さがある太い梁は、裏磐梯から二十間で切り出されましたが、辻を曲がりきれず二間切ったという逸話が残っています。明治・大正・昭和・平成と時代の移り変わりを130年あまり見つめ、酒蔵・ダンスホール・縫製工場など、用途を変えながら猪苗代町の方に愛され続けてきました。東日本大震災で大怪我を負いつつも持ちこたえ、町の新たな起点となるべく生まれ変わりました。

アール・ブリュット

日本語で「生(き)の芸術」。フランス人画家のジャン・デュビュッフェが、伝統や流行、教育などに左右されず、自身の内側から湧きあがる衝動のままに表現した芸術のことを指し、提唱した概念。近年、日本では福祉関係者を中心にさまざまな議論がなされている。

ロゴマーク

はじまりの美術館ロゴ
はじまりを英語で「START」と解釈すると「ART」の3文字が隠れていることがわかります。そんなユーモアを、日本人に古くからなじみのある印影で表現しました。英語表記でありながら、十八間蔵が醸し出す歴史のイメージと、赤べこや会津塗りの持つ和のイメージに添ったモダンなデザインとなっています。だれもが何かを表現するアーティストであり、表現することではじめる、表現を楽しむ新たなつながりの場、はじまりの美術館にふさわしいカタチ。「世界に向けて、このはじまりを発信したい!」という想いを乗せて、できあがりました。